Skype英会話を無駄にしないためにする10のこと
「そろそろ本腰入れて英会話をやらなきゃ」と思った時、一昔前なら駅前にある英会話スクールに通うのが王道のやり方でした。でも、最近では「Skype英会話」(「オンライン英会話」とも言いますね)を選ぶ人も増えています。
Skype英会話の大きな特徴は、「安さ」と「手軽さ」。従来の英会話スクールに比べて圧倒的に低コストで、インターネットとパソコンさえあれば(場合によってはスマホでも!)、どこでもできてしまいます。まずは「無料体験」ができるものがほとんどですから、その気になれば今すぐ英会話レッスンを受けられます!
「じゃあ、今からやるか!」と思ったあなた、せっかくやるなら効果を実感したいですよね? 安いとはいえ、続けるにはお金も時間も費やすわけですから、それが無駄にならず、ちゃんと英語力がアップする方法で取り組みましょう。
Skype英会話(オンライン英会話)をモノにするポイントは3つ
ここからは、Skype英会話レッスンで効果を上げるためにやるべきこと10項目を、大きく3つのポイントに分けて説明していきます。
ポイント1.「Skype英会話をやる意味」の明確化
1.Skype英会話の特徴を知る
2.短期目標を作る
3.進捗のチェック方法を決める
ポイント2.適切な準備とレッスン方法
【準備編】
4発音、文法を見なおしておく
5.講師への自己紹介フレーズを準備しておく
6.レッスン中の頻出フレーズをマスターする
【レッスン編】
7.毎回のレッスンのテーマを決める
8.定番の講師と新しい講師を適度にミックス
ポイント3.ラクに続くしくみづくり
9.レッスンをするタイミングを決め、できるだけ予約をとる
10.まずは1ヶ月続け、習慣化する
ポイント1.「Skype英会話をやる意味」の明確化
あなたはなぜSkype英会話をするのか? これが明確でないと、実行力の源であるモチベーションが上がらず、後の2つのポイントをいくらがんばっても続きません。
「Skype英会話をやるのは、英語ができるようになるためでしょ」と思ったあなた、あなたが思う「英語ができる」状態に近づくために、Skype英会話が最適な方法なのかどうか考えてみましょう。始めてから「あれ、もっといい勉強方法が他にあるかも?」と迷うのは、時間もお金ももったいないです。そうならないために、ここでは3つのやるべきことがあります。
1.Skype英会話の特徴を知る
あなたの目的にSkype英会話という手段が合っているのかを判断するためには、まずSkype英会話の特徴を知りましょう。
Skype英会話の一般的な特徴
Skype英会話の大きな特徴は、文字通り「Skypeを使う」ということ。それにより、以下のようなメリットがあります。
- 海外にいる英語講師のマンツーマンレッスンを受けられる
- (Skype可能な環境なら)どこでも好きな場所でできる
- 低価格である
- (ある程度)好きな時間にできる
- (低価格で好きな場所、時間でできるから)毎日レッスンを受けられる
- 目的に応じて色々な使い方ができる
通学型の英会話スクールだと、グループレッスンにするかそれより高額なマンツーマンレッスンを受けるかで、まずは決断を迫られます。Skype英会話ならマンツーマンが基本なので、そこで迷う必要はありません。
また、忙しい仕事の合間にどのようにレッスン時間を組み込むかを考えると、Skype英会話なら朝起きてすぐ、昼休み、夜中など、ちょっとしたスキマ時間にレッスン可能。圧倒的に便利です。
その上低価格なので、通学型の英会話スクールではなかなか難しい毎日のレッスンも、全然難しいことではありません(というより、Skype英会話をやるならぜひ毎日やることをおすすめします)。
また、多くのSkype英会話はレッスンの間に何をするか、かなり自由です。用意されたテキストを使っても、フリーディスカッションをしてもOK。Skypeのテキストチャットを使って、講師にその場で英文添削をしてもらうこともできます。うまく使いこなせば、あなたの目的に合わせたレッスンを、自分でコーディネートすることができるのです。
デメリットとしては、以下のようなことがあります。
- 講師の質にムラがある
- そばでサポートしてくれる人がいない
- 学習内容を自分で決めなければいけない
- サボりやすい
Skype英会話の各スクールは、非常に多数の講師を抱えている上、教室で教える形式に比べて本部の目が届きにくい面があります。そのため、下手なレッスンを繰り返していたり、中にはやる気のないレッスンをするモラルの低い講師もいたりします。ただ、Skype英会話は気軽にいろいろな講師を試せるのも利点です。その利点を活かし、自分で良い講師を探す必要があります。
他にも、Skype英会話では利用者の自立性が求められる場面が多くあります。通学型の英会話スクールだと、受付や事務の日本人スタッフがいろいろサポートしてくれたりしますが、Skype英会話だと、ユーザー登録から講師の予約、Skypeのセッティングまで、自分ひとりでやらなければいけないことに、不安や手間を感じる人もいるかもしれません。
学習内容についても、メリットのところで挙げたようにかなり自由で、自由すぎて何をしたらわからなくなる人もいるでしょう。
何よりも、Skype英会話はサボりやすいというのが大きな弱点と言えます。安いからお金を無駄にしているという意識も起こらず、いつでもどこでもできるがゆえに後回しにしてしまう。やらなくても注意してくれる人がいないので、「やらなきゃ」という気持が起きにくくなってしまうのです。
でも、あなたが本気でSkype英会話を使いこなそうとすれば、これらのデメリットは克服できるでしょう。ぜひこの後のポイントも読み進めてください。
各種サービスごとの特徴もチェック
各Skype英会話スクールは、1回15〜25分くらいのオンラインレッスンを提供するという部分はほぼ同じですが、それぞれに特徴があったりします。
例えば、以下のような点でサービスの違いが出てきます。
- 講師の国籍
- レッスンの提供時間帯
- 1日に受講可能なレッスン数
- 教材や独自メソッド
- オンラインレッスン以外の学習機能
例えば、ブリティッシュアクセントの英語に慣れたいという人であればイギリス人講師がいるかどうかが、真夜中にレッスンしたいという人であれば24時間レッスン可能であるかどうかが、スクール選択のポイントになりますね。また、スクールによってはグループレッスン方式があるところや、独自のメソッドを取り入れているところもあります。我々ベストティーチャーは、ライティングレッスンやTOEFLなどの試験対策コースがあることが特徴です。
これらの特徴を見ていくつかのスクールをピックアップし、その上で無料体験をしてみると良いでしょう。講師たちの雰囲気やWebサイトの使いやすさやなど、サービス比較表には表れてこない違いも感じられると思います。
2.短期目標を作る
Skype英会話の特徴を把握したら、次は短期目標を決めましょう。大きなゴールではなく、何ヶ月か後にどうなっていたいかを考えるのです。
例えば、「TOEIC730点以上」とか「英文メールを作成する時間を今の半分にする」とか、ちゃんと学習すれば達成可能な目標を定めましょう。
大事なのは、この短期目標を達成するのにSkype英会話をどう役立てるのかということです。この部分がしっかり意識できていないと、「何のためにSkype英会話やってるんだっけ?」、「このやり方で欲しかった英語力は身につくの?」という迷いが生じ、続けることができなくなってしまいます。
目標によっては、Skype英会話が最適の方法ではない場合もあるかもしれません。例えば「中学高校で習った英文法を思い出す」という目標を立てた場合、外国人講師から文法を説明してもらうよりは、自分で文法書を読んだり練習問題を解いたりして学ぶ方が習得しやすいでしょう。こういう場合、学習した文法事項を織り込んだ会話の練習をするなど、オンライン英会話はメインの学習方法を補完するものとして利用すると良いです。
3.進捗のチェック方法を決める
Skype英会話は、ただ漫然と続けているとマンネリ化してしまいます。2で決めた目標を達成できているかをチェックする→達成したら、次の短期目標を決める、というサイクルを作り、いつも新たな目標を持つことで達成感と新鮮さを感じながら、少しずつ最終ゴールに近づいていきましょう。
ポイント2.適切な準備とレッスン方法
Skype英会話でゴールに近づくイメージが明確になったら、いよいよ始めましょう。
ここでは、効果を最大限にあげるために最低限やっておきたい準備と、上手なレッスンの受け方を紹介します。
【準備編】
4.発音、文法を見なおしておく
オンラインレッスンは、基本的に英語だけでやり取りするので、発音も文法もまったく忘れてしまっている状態では講師との意思疎通ができなくて勉強になりません。英語に触れるのはすごく久しぶりという人は、まずは文法や発音のおさらいをしておきましょう。
これらは、完璧を目指すといつまでも次のステップにいけませんから、さらっとやればOKです。最低限のことを思い出したら、あとはSkype英会話を継続する中で徐々に身体に染み込ませていきましょう。
短時間で英語の発音を抑える方法としては「フォニックス」がおすすめです。CD付きの参考書を一冊買ってひととおり練習してみると良いでしょう。(「フォニックスって何?」という方はこちらをどうぞ → 今さら英語を始める社会人にオススメ! 短時間、低コストでスピーキング力を上げる方法 | 4skills)
文法も、ここに書いてあるようなごく簡単な参考書でサクッと見直しましょう。
学校で習った英文法をすっかり忘れた人がラクに復習できる参考書
5.講師への自己紹介フレーズを準備する
Skype英会話は色々な講師を選べるので、自己紹介する機会が比較的多くなります。15分とか25分とかのレッスンの冒頭何分かを費やすことになりますし、実践の場でも自己紹介はあなたの第一印象やその後の会話の流れを作る大事な場面。適当に流さず、それ自体も会話のレッスンの一部として意味のあるものにしましょう。
何も準備せずに臨むと、言いたいことが英語にならなかったり、「そもそも自己紹介って何言えばいいんだっけ?」状態になってしまいます。自己紹介の文章はあらかじめ考えて練習しておきます。それを実際のレッスンで言ってみると、講師からさらに質問があったり、「それはこういうこと?」と他の言い回しを教えてくれることがあります。それを取り入れれば、最初に作った自己紹介文を徐々にレベルアップしていくことができます。
自己紹介では嘘をついてもいい
レッスン中の自己紹介では、以下のようなことを伝えるのが一般的です。
- 名前、なんと呼んでほしいか
- 住んでいる場所
- 職業
- 趣味
- 英語を勉強する目的
ポイントは、「英語を勉強する目的」をきちんと伝えることです。それにより、講師が指導の力の入れどころを考えてくれたり、あなたの学習に役立つ情報を教えてくれることがあるからです。
また、必ずしも本当のプロフィールを伝えなければいけないわけではありません。講師とのその後の会話は自己紹介の内容に影響されることが多いので、「レッスン中は仕事に関する話を多くしたい」という場合は、趣味のことは敢えて触れないというのもありです。また、「英語がうまくなったらこういう業界に転職したい」という希望があったら、その業界で働いている設定で自己紹介をして業界の話題に誘導するというのも勉強になります。
英語での自己紹介で失敗しない!初対面の挨拶でドキドキしないために覚える英語
6.レッスン中の頻出フレーズをマスターする
レッスンの前に、レッスン中に頻出するフレーズを、言える/聞けるようにしておきましょう。特に、「分からない」ということを伝えられないと、講師の言っていることがわからないのにただ時間が過ぎていく…、という無駄な時間を過ごすことになってしまいます。
「分からない」を伝えるフレーズ
- Sorry? / Sorry, I didn’t catch that.
なんとおっしゃいましたか? - Could you repeat [this/that/the last/the first] part?
[この・あの・最後の・最初の]部分をもう一度お願いできますか? - Could you type it in?
(聞き取れない時に)文字を打ってください。 - I have [one/a couple of/a few] question[s].
質問があります。 - What does “(word)” mean?
“(分からない単語やフレーズ)”はどういう意味ですか。 - How do you pronounce it?
それはどういう発音ですか?
それと、Skype英会話ならではの重要フレーズがこちらです。
Skype通信の状況を伝えるフレーズ
- Can you hear me?
聞こえますか? - I can’t hear you clearly.
声がよく聞こえません - Something is wrong with the connection.
通信状態が良くないです。 - Can I hang up for a moment?
一度Skypeを切ってもいいですか? - Could you call me again?
かけ直してもらえますか?
その他、講師側がよく言うことも含め、こちらにレッスン中の頻出フレーズが載っているので参考にしてください。
Skypeレッスン時のお助けフレーズ集! | オンライン英会話のベストティーチャー
【レッスン編】
7.毎回のレッスンのテーマを決める
「2.短期目標を作る」では、「数ヶ月単位での目標を決めましょう」と書きましたが、毎回のレッスンでも、小さな目標を決めて臨みましょう。
短期目標の達成に繋がることが良いですが、そんなに難しく考えなくてかまいません。何か「今日はこれをやる!」と決め、最初にそれを伝えれば、講師も意識して色々教えてくれるはずです。
毎回のレッスンのテーマと、その伝え方の例
- 発音を重点的にチェックしてもらう
→ I want you to correct my pronunciation every time. - 文法を重点的にチェックしてもらう
→ Could you correct my grammar every time? - 新たに覚えた単語/フレーズを実際に使ってみる
→ I learned the meaning of “(word/phrase)”. I want to practice using it. - より良い表現を学ぶ
→ Is there a better way to say this?
8.定番の講師と新しい講師を適度にミックス
Skype英会話では、自分がレッスンを受けたい時間帯で予約が可能な講師の一覧の中から好きな講師を選んで予約します。
「1.Skype英会話の特徴を知る」にも書いたとおり、講師の質はばらつきがあることも多く、また教え方が上手くても気が合う、合わないがありますので、最初は何人も試して良い人を探す必要があります。
よい講師が見つかると「これからはその講師のレッスンだけ受けたい」と思われるかもしれませんが、できればお気に入りの定番講師の他に、定期的に新しい講師も試すことをオススメします。
というのも、良い講師は人気があって予約が取りづらいことも多いです。それが「あの講師の予約が取れないから、今日はお休み」と、サボる口実にならないように、取れないときは他の講師を試してみましょう。
また、ずっと同じ講師のレッスンを受けていると、お互いに慣れて話が通じやすくなります。友達や同僚の関係だったらそれは良いことですが、英会話レッスンとしては、あまり良いこととは言えません。自分のことをよく知らない人や、慣れないアクセントで話す人とも英語で話せるようにするためにも、時々講師を変えるのが良いのです。
逆に、同じ講師のレッスンを受ける利点もあります。それは、あなたの英語のレベルをよく分かってくれているということ。良い講師なら、あなたがまた知らないであろう言い回しを教えてくれたり、前より進歩した点をほめてくれたりして、あなたが学習を続けるためのサポートをしてくれるはず。だから、定番の講師と新しい講師をミックスしながら受けるのが、Skype英会話の利点を活かせる使い方なのです。
ポイント3.ラクに続くしくみづくり
Skype英会話をやる意義を感じつつ、効果的なレッスンの受け方ができるようになったら、あとはいかにそれを継続するかです。「1.Skype英会話の特徴を知る」にも書いたとおり、Skype英会話は簡単にサボれてしまうので、次の方法で「続けられるしくみ」を作りましょう。
9.レッスンをするタイミングを決め、できるだけ予約をとる
Skype英会話は30分くらい前まで予約を受付けているところが多いので、「急に時間ができた!」というときなど、思い立ったらすぐにレッスンすることができます。
ただ、継続していくためには行き当たりばったりにやるのではなく、自分がレッスンするタイミングを決めてしまうべきです。
タイミングを決めたら、すぐに予約をとりましょう。予約を入れないかぎり、あなたがサボらずにレッスンを受ける可能性はとても低いままです!
私のおすすめは、朝起きてすぐの時間にやると決めることです。その時間に予約しておけば、寝坊防止にもなりますし、夕方などに比べて「他の予定が延びてレッスン時間に間に合わなかった」というようなことも起こらないからです。
何日後までの予約を取れるかは、スクールによって異なります。例えば、1週間分の予約ができるのであれば1週間分とります。1回のレッスンが終わらないと次のレッスンが予約できないというスクールであれば、レッスンが終わったら即座に次のレッスンの予約を取ることを習慣にするのです。
10.まずは1ヶ月続け、習慣化する
毎日決めた時間にやる、最初はそれが面倒だったり、しんどく思えるかもしれませんが、1ヶ月続けるとその後はだいぶ継続しやすくなります。
それは、Skype英会話の時間が組み込まれた生活サイクルに慣れるという理由のほか、「せっかく1ヶ月以上続けたんだから、やめたらもったいない」という気持になるからです(こういうのを心理学では「サンクコスト効果」とか「コンコルド効果」とか言います)。
じゃあ、最初の1ヶ月をどうがんばるのか? ですが、勉強の記録をとって達成感を感じるとか、周りの人に宣言して後に引けない状況を作るとか、一緒に勉強する仲間を作るというのが効果的です。周りに応援したり一緒に勉強したりしてくれる人がいない場合は、「STUDYPLUS」のような勉強に特化したSNSを使ってみてはいかがでしょう。記録と不特定多数に向けた「ゆるい宣言」として、Twitterで「レッスンやった」とか感想とかをつぶやくのもいいかもしれません。
まとめ
以上、Skype英会話レッスンで効果を上げるためにやるべきこと10項目でした。
長々と書きましたが、Skype英会話の良いところは、思い立ったらすぐに始められるところ。「ポイント1.『Skype英会話をやる意味』の明確化」を抑えたら、まずはどこかのスクールに登録してみて、「ポイント2.適切な準備とレッスン方法」「ポイント3.ラクに続くしくみづくり」をチラチラ見ながらやってみてください。
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