海外ドラマ「フレンズ」で英語学習をするべき本当の理由
海外ドラマを見て楽しみながら英語を勉強するといいとよく聞きますが、その中でも「”フレンズ”で勉強するといいよ!」と言う人が比較的多いと感じます。
「フレンズ」で勉強するべき理由として、「自然な英語を学ぶことが出来る」ことや、「とにかく内容が面白い」ことがよく言われています。
間違いではないと思いますが、私は「フレンズ」で英語を勉強するべき本当の理由からは少しずれていると思います。
今回は、なぜ他の海外ドラマではなく「フレンズ」なのか、「フレンズ」の特徴と合わせて紹介していきます。
海外ドラマ「フレンズ」とは
まずは「フレンズ」の概要から説明していきます。
「フレンズ」はアメリカで1994年から2004年にかけて放送された*シチュエーションコメディ(シットコム)です。
*登場人物の置かれる状況で視聴者や観客を笑わせるコメディ。
社会に出ても大人になれない登場人物6人のリアルな友情や恋愛模様を、コメディータッチで仕上げています。
「フレンズ」はアメリカだけでなく、世界中で熱狂的な人気を呼び、最もヒットしたシットコムのひとつとなり、シーズン10まで続きました。
日常的な生活を面白く描いていて、身構えずに見ることができ、なおかつドラマ中に登場人物が言うジョークを聞いて爆笑できる点が万人にウケたようです。
なぜ「フレンズ」で英語学習?
よく「フレンズ」が英語学習に適していると言われる理由は、「フレンズ」を見ることによって自然な英語を学べるという点です。
これは確かにあっていると思いますが、さらに本質のところを突くと、「フレンズ」が英語学習に適している理由は、ドラマ内に出てくるたくさんのジョークにあると思います。
ただ日常英語を学ぶのであれば、他にいくらでも海外ドラマはあります。例えば女性から圧倒的な支持を受けていた「ゴシップガール」です。
では「フレンズ」の何が他の日常英語が学べる海外ドラマと違うかというと、友達や家族の間で使える「ジョーク」にあります。アメリカンジョークを理解して外国人と一緒に笑えるようになることが出来るのが、「フレンズ」を見るうえで1番の収穫だと私は思います。日常英語を覚えて外国人とずっと真面目な話をしていても距離は近づきません。これは日本語で日本人と接する時にも同じことが言えますよね。一緒に笑ってこそ友達です。
実はこれは、ある程度英語が話せるようになった人が必ずぶつかる壁なんです。「英会話は出来るけれど、相手のジョークが理解出来なくて悔しい」、「相手を笑わせることが出来ない」、とすごくもどかしい思いをします。私も実際にその壁にぶつかりました。その壁を突破する手助けをしてくれるのが、「フレンズ」です。
最初に「フレンズ」を見始めた人は、登場人物がいつジョークを言ったのかは字幕を付けていてもわかりません。ですが、一つだけとてもわかりやすく気づくタイミングがあります。それは、ドラマ中に聞こえてくる笑い声です。登場人物がジョークを言う度に、後ろに笑い声が聞こえます。笑い声が聞こえてきて、なぜそのセリフが面白かったのか理解できない場合は、一時停止してセリフを調べてみてください。
「フレンズ」のジョークが理解出来るようになったら、外国人との会話が楽しくなって友達がどんどん増えていきます。
「フレンズ」に出てきたジョーク例
それでは「フレンズ」に実際に出てくるジョークをいくつか紹介していきます。
ジョーク1
Joey: Shaving?
-ひげ剃ってるの?
Chandler: No rabies.
-いや、狂犬病。
「rabies」で「狂犬病」という意味です。ひげ剃り用のムースと狂犬病になった時に口の周りに出来る泡をかけています。
ジョーク2
Ross: How’s Monica?
-モニカはどうしてる?
Phoebe: She’s calmed down a bit. I put a clip on one side, which seems to have stopped the curling.
-少し落ち着いたよ。髪の毛の横にクリップを付けたらくせ毛が少し直った。
Ross: How’s the hair?
-髪型はどうなの?
Phoebe: I’m not gonna lie to you Ross. It doesn’t look good.
-嘘はつかないよ、ロス。見栄えは悪いよ。
Joey: Can we see her?
-彼女に会ってもいい?
Phoebe: No, your hair looks too good. I think it would only upset her.
-ダメ。あなたの髪型は良すぎる。多分彼女を怒らせると思う。
Rachel: Oh.
-ああ。
Phoebe: Ross, you can go on in.
-ロス、あなたは大丈夫。
「ロスの髪型は良くない」という裏の意味を持った典型的なアメリカンジョークですね。
ジョーク3
Ross: Go on! It’s Paul, the wine guy!
-続けて! ポールよ! ワインの人!
Phoebe: Does he sell it, drink it? Or he just complains a lot?
-彼はワインを売る人? 飲む人? それともただワインについて駄々をこねる人?
これは「the wine guy」と「the whine guy」をかけたジョークです。「whine」は「駄々をこねる」という意味があり、「the whine guy」で「駄々っ子」となります。
いかがでしたでしょうか? 「フレンズ」で英語学習をするといい事は間違いありません。ですが、せっかくならば「日常英語を学ぶ」だけでなく、「アメリカンジョークを習得する」という明確な目的を持って「フレンズ」を見てみましょう。外国人の親友が出来ますよ!
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